2026/07/25
口腔外科・親知らず
「ビスフォスフォネートの恐るべき副作用!顎骨壊死の危険性」
ビスフォスフォネート関連顎骨壊死(BRONJ)は、ビスフォスフォネートと呼ばれる薬剤を使用した患者に見られる深刻な合併症の一つです。ビスフォスフォネートは、骨粗鬆症やがん性骨転移などの骨疾患の治療に使用される薬剤であり、骨の再吸収を抑制する働きを持ちます。しかし、一部の患者において、ビスフォスフォネートの使用が口腔内の顎骨に影響を及ぼし、顎骨の壊死を引き起こすリスクがあります。
BRONJは、口腔内の顎骨が感染や損傷によって壊死し、慢性的な痛みや口内炎、歯の脱落などの症状を引き起こす病態です。この疾患は比較的まれな合併症であり、ビスフォスフォネートを使用している患者の中で発症するリスクは低いとされています。しかし、BRONJの治療は困難であり、一度発症すると治癒が難しい場合もあります。
ビスフォスフォネート関連顎骨壊死(BRONJ)の主な原因
BRONJの発症メカニズムについては、まだ完全には解明されていません。しかし、ビスフォスフォネートが骨組織の代謝に影響を及ぼし、口腔内の顎骨の修復能力を低下させることが関与していると考えられています。
詳しく説明しますと、ビスフォスフォネート製剤が破骨細胞の働きを抑制することにあります。ビスフォスフォネートは、古い骨を壊す破骨細胞の活動を抑制することで骨密度を向上させる効果を持ちます。しかし、同時に顎骨の代謝や自然治癒力を低下させることが知られています。この薬理学的な作用により、口腔内での感染や損傷が治癒しづらくなり、顎骨の壊死を引き起こす可能性が高まります。
顎骨の特殊性もBRONJの発症に影響を与える重要な要因です。顎骨は歯が突き出ているため、口腔内に存在する細菌が骨組織に容易に到達することができます。さらに、顎骨は他の骨と比較して粘膜が薄いため、感染が進行しやすくなっています。これにより、口腔内の細菌が顎骨組織に感染し、壊死を引き起こすリスクが高まるのです。
BRONJのメカニズムは、ビスフォスフォネートによる破骨細胞の抑制が主要な要因とされています。破骨細胞の活動が低下することで、骨組織の再生や修復が阻害され、口腔内の感染が悪化しやすくなります。さらに、口腔内の炎症や損傷が持続することで、顎骨組織が壊死する可能性が高まります。これらの要因が組み合わさることで、BRONJが発症し進行すると考えられています。
BRONJの予防や治療には、ビスフォスフォネート製剤の使用量や期間の適切な管理、口腔衛生の徹底、早期の感染治療などが重要です。また、患者や医療従事者がBRONJのリスクを認識し、適切な対応を行うことが不可欠です。さらなる研究と臨床実践により、BRONJに対する効果的な予防策や治療法が確立されることが期待されています。
症状と診断
BRONJ(ビスフォスフォネート関連顎骨壊死)の症状は、初期には口腔内での粘膜の腫れや違和感、口臭、歯の痛みやぐらつき、噛む際の不快感などが現れます。これらの症状が進行すると、顎の骨が露出して膿が出て来ることなどが特徴的です。また、抜歯などの歯科治療や局所的な処置を行ってから6週間以上経過しても治癒せず、骨の露出が持続する場合にBRONJと診断されます。
BRONJの発症確率は、経口薬(飲み薬)であれば10万人あたり年間1人程度と非常に稀な疾患です。しかしながら、一旦発症すると治療に長期間を要することが特徴です。治療には口腔内の感染の管理や骨組織の修復を促すための処置が必要となります。また、ビスフォスフォネート製剤の使用を中止することも重要です。
BRONJの診断には、症状や病歴の詳細な聴取、口腔内の検査、X線検査、CTスキャンなどの画像診断が行われます。また、BRONJの診断基準には、骨の露出が継続している期間やその範囲、症状の進行などが考慮されます。診断が確定した場合、適切な治療計画が立てられ、口腔外科医や歯科医師、内科医などの専門家が協力して治療が行われます。
BRONJは稀な疾患であるため、患者や医療従事者がそのリスクを認識し、早期に適切な対応を行うことが重要です。さらなる研究や臨床実践により、BRONJの予防や治療に向けた最適なアプローチが模索されています。経口薬の利用が広まる中で、BRONJに対する理解と対策の重要性がますます高まっています。
BRONJの治療には口腔外科的な処置や抗生物質の投与などが行われますが、完治が難しいケースも多く見られます。そのため、BRONJの予防が重要とされており、ビスフォスフォネートを使用する患者には口腔衛生の徹底や定期的な口腔検診を受けることが推奨されています。また、ビスフォスフォネートを使用する際にはリスクとメリットを慎重に考慮し、適切な管理が必要です。
BRONJの予防には、以下のようなポイントがあります。
1. ビスフォスフォネートを使用する際には、リスクとメリットを慎重に考慮し、適切な管理を行う。
2. 口腔衛生を徹底し、歯磨きや歯科検診を定期的に受ける。
3. 口内炎や歯周病などの口腔内の疾患を早期に治療する。
4. ビスフォスフォネート治療を受ける患者は、口腔外科的な処置や歯の抜歯を行う際には、医師や歯科医にBRONJのリスクを伝える。
最近の研究では、ビスフォスフォネートの投与期間や投与量、患者の口腔内状態などがBRONJのリスクに影響を与える可能性が示唆されています。また、他の治療法や補助的な処置などがBRONJの予防や治療に有効な可能性も研究されています。
BRONJはまだ解明が進んでいない疾患であり、予防や治療については継続的な研究と臨床実践が求められています。患者や医療従事者は、ビスフォスフォネート使用時にはBRONJのリスクについて認識し、適切な対応を行うことが重要です。
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この記事を書いた人

寺田町おとなこども歯科矯正歯科
厚生労働省認定 臨床研修指導歯科医
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上垣 公彰
寺田町おとなこども歯科矯正歯科の上垣公彰です。
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プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。
趣味はマンガと旅行です。
最近ハマっているマンガトップ3!!
1,信じていた仲間たちにダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間たちを手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!
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